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モンテッソーリケアイメージ

- モンテッソーリケアとは -

ご利用者様が自分で活動を選択し、
自分のペースで行えるように支援するケアのこと。

「モンテッソーリケア」とは、認知症ケアと幼児教育に取り入れられている「モンテッソーリ教育」を組み合わせたものです。
「モンテッソーリ教育」とは、マリア・モンテッソーリによって約100年前にイタリアで始められた幼児教育のことです。日本でも幼稚園等に取り入れられ、近年その有用性が注目されています。
モンテッソーリ教育では、子供の自発性を尊重し、子供の育ちに見合った環境を整えることで能力を伸ばします。
決められたカリキュラムはなく、子供が自分でしたい事を選択して取り組むのです。

私たちはその性質を学び、認知症ケアにも通ずるところがあると発見しました。
そして生まれたのが、『モンテッソーリケア』です。

認知症の方は、長い人生の中で培われてきた「知識」や「動作」などが、必要な場面で『その時』忘れられているだけなのです。『その時』に私たちは、その方が本来持たれている能力を最大限に発揮できるようにサポートする必要があります。

ご利用者様の時間の流れを大切に、
ご利用者様がいつでも選択できる環境を整えておくこと。
このことが『モンテッソーリケア』の本質です。

モンテッソーリケアのある日常風景

調理を楽しんでいただける環境づくり

ご利用者様自身で調理を
楽しんでいただける環境づくり

日々の食事は、ご利用者様が暮らす中で楽しみにされている大切な時間です。
食材と器具を用意し役割分担を明確にして、ご利用者様も調理を楽しんでいただける環境を作っています。

選択された活動を見守る

決められたカリキュラムはなく
選択された活動を見守ります

ご利用者様が自分で活動を選びやすいように、道具などを見やすく並べています。職員はご利用者様が選ばれた活動を見守り、助言をします。特にしたい事が見つからない場合は、職員から提案させていただいたり、ゆっくり休んでいただいたりと、強制することはいたしません。

洗濯物を干す利用者様

- 現場で起こっている嬉しい変化 -

ご利用者様自ら率先して行動し、
やりがいを感じていただけるように

星の家きらりデイサービスセンターに通われているAさん。
以前はデイサービスに来ても、自分のやりたいことがなかなか見つからなかったのですが…

『モンテッソーリケア』の導入後、
「洗濯物干しを手伝ってくれる人はいませんか?」と聞くと、Aさんが「いいですよ」と手伝ってくれました。そしてスタッフが洗濯物を運んでくると、「ここに置いて」「バスタオルはここに干したらいい?」と自ら率先してやって下さるようになったのです。

スタッフが指示したり手を出したりするのではなく、『待つ姿勢』を意識して、 その方のペースを大切にしています。

最近では、「今日は洗濯物ないん?」「持ってきて~」など声をかけてくれます。
天気のいい日は「外に干すよ~」と一緒に外まで行ってくれるようになりました。

自分で考え行動できること、役割を持つことにやりがいを感じて下さり、
今では楽しみに来られています。

折り紙を折る利用者様・折り紙の完成品

- 現場で起こっている嬉しい変化 -

好きなことを自分で楽しめる喜びを、
思い出していただけるように

デイサービスに通うBさんは、認知症と診断されてから、好きだった「手芸」や「折り紙」ができなくなったそうです。
理由は、途中で「やり方がわからなくなる」から。

試行錯誤の結果、「見て触って確認できる“本物の折り紙”の教科書」を作ってみました。

今では、デイサービスに来られた時だけでなく、ご自宅でも『本物の教科書』を見ながら、一人で折り紙をされているそうです。

認知症になると新しいことは記憶できず、覚えていたことも忘れてしまう、と思われがちですが、Bさんは、モンテッソーリケアの取り組みによって、できなくなったことが再びできるようになりました。